ゲーミングPCを購入する際に多くの方が迷ってしまう構成のメモリ容量。
最近のゲーミングPCは16GBがオーソドックスとなっていますが、最新のゲームをスムーズに楽しむためには、32GB以上のメモリが推奨されます。
本記事では、ゲーミングPCにおすすめのメモリの容量、メモリとストレージの違いなどについても解説します。
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メモリ(RAM)とは
メモリはRAMとも呼ばれており、PCにおける重要なパーツの一つで、データを一時的に保持する役割を果たします。
パソコンが日常的に実行する様々なタスクや処理を効率的に行うためには、必要なデータを迅速にアクセス可能な形で保持しておく必要があり、そのための場所がメモリです。
メモリ容量はテーブルの大きさと同じで、テーブルが大きければ大きいほど、様々なもの(データ)を置いておくことが出来るため、迅速なアクセスを可能とします。
パソコンが複雑な計算やタスクを迅速にこなすためには、処理に必要なデータをメモリに置くことで、アクセス時間を大幅に短縮し、全体の処理速度を向上させることができます。
メモリ容量とストレージ容量の違い
ゲーミングPCにおいて、データの保存と処理に関わる重要な二つのパーツがメモリとストレージです。
この2つは、データを保持する点では共通していますが、その役割と用途には大きな違いがあります。
メモリは、PCが現在実行中のタスクやプロセスに必要なデータを一時的に保存するデバイスです。
ストレージはHDDやSSDなどがあり、ファイル、プログラム、システムデータなどを長期間保存するためのデバイスです。
メモリとストレージは、ゲーミングPCのパフォーマンスに不可欠な役割を担っていますが、その機能と目的は明確に区別されています。
これらのパーツを選ぶ際には、その違いを理解し、自分の使用目的に合ったスペック選びが重要です。
メモリの特徴
ゲーミングPCにおけるメモリの容量は、ゲームプレイの快適さに直結しており、メモリ容量が多いほど、多くのデータを同時に処理できるため、操作のスムーズさが向上します。
逆にメモリが不足していると、PCの動作が重くなったり、応答時間が遅くなったりすることがあります。
そのため、ゲームやその他の用途に合わせた適切なメモリ容量の選択が重要です。
ここからは、メモリの特徴について解説します。
メモリの規格
メモリには「DDR3」、「DDR4」など、様々な規格が存在します。
ゲーミングPCでは「DDR4」が最も一般的な規格となっていますが、最新規格の「DDR5」メモリを搭載したモデルも徐々に増えてきており、2025年頃にはDDR5規格のメモリが一般的になる見込みです。
メモリをゲーミングPCに増設する場合、PCがサポートするメモリの規格に合っているか確認する必要があります。
サポートされていない規格のメモリを使用しようとしても、PCに認識されず正常に動作しません。
そのため、ゲーミングPC購入後にメモリの増設や交換を検討する際は、対応する規格を事前に確認することが重要です。
容量が多いほどPC動作が軽くなる
メモリの容量が多ければ、同時に処理できるデータ量も増え、PCの動作が滑らかになり、特にゲームプレイ時の快適性が向上します。
64GBといった非常に大きな容量のメモリを搭載しても、ゲーミングPCのCPUやグラボの性能が優れていない場合、そのメモリをフル活用できないため、性能向上に直結しないことがあります。
メモリ選びでは単に容量が大きいものを選ぶのではなく、ゲーミングPC全体のスペックを考慮して選ぶことが重要です。
メモリ不足で起きる現象
メモリ容量が不足している状況では、パソコンの動作が遅くなったり、反応が鈍くなるといった問題が発生する可能性があります。
ゲームプレイ中にメモリが不足すると、ゲームのロード時間が異常に長くなったり、フレームレートが大幅に低下するなど、ゲーム体験に直接的な影響を与える問題が生じます。
ロード時間の延長やフレームレートの低下は、ゲームの没入感を損ねるだけでなく、オンラインゲームでは対戦上の不利にも繋がります。
メモリ容量の選び方
メモリ容量は、4GBから始まり、8GB、16GB、32GB、64GB、さらには128GBまで、2の乗数で増えていきます。
ゲーミングPCにおいては、16GBのメモリから、一部のハイエンドモデルでは128GBまでの幅広い容量が搭載されています。
ここからは、ゲーミングPCによく搭載されている「16GB」「32GB」「64GB」メモリの特徴と、容量別の使用感の違いについて詳しく解説します。
16GBメモリ
最新ゲーミングPCの多くが、16GBのメモリを標準搭載しており、これが現在のゲーミングPCにおける一つの基準となっています。
16GBメモリを備えることで、ほとんどの現行ゲームを問題なく、かつ快適に動作させることができます。
インターネットのブラウジング、動画の視聴、ディスコードを起動してのボイスチャットといった複数のタスクを同時にこなすことも可能です。
一方で、3DCGのモデリングや動画編集など、より高度な作業を行う場合は、32GB以上のメモリを搭載したゲーミングPCを選ぶことがおすすめです。
これにより、より多くのデータを同時に処理でき、作業効率が大幅に向上します。
現在では、ゲームの推奨スペックの32GBメモリが含まれることもあるため、16GBでは足りない場面も多くあります!
32GBメモリ
高度なクリエイティブ作業や快適なゲームプレイを求める場合、32GBのメモリを搭載したゲーミングPCが推奨されます。
特に3DCGモデリング、アニメーション製作、または動画編集などの作業では、この容量によって高パフォーマンスを発揮します。
16GBのメモリを搭載した機種では満足できない場合や、ゲームプレイ以上にイラスト製作、3DCGモデリング、動画編集などのクリエイティブな作業に重点を置いている方には、32GBメモリがおすすめです。
ただし、32GBメモリをフルに活かすには、CPUやグラフィックボードといった他のパーツもハイスペックであることが求められます。
全体的なスペックバランスに注意して、適切なゲーミングPCを選択することが重要です。
ゲームプレイにおいては最もおすすめな容量が32GBとなります!
64GBメモリ
ゲーミングPCに64GBのメモリを搭載することは、多くのゲームではオーバースペックと考えられています。
一般的なゲームにおいて、32GBのメモリでも十分なパフォーマンスを発揮できるため、64GBまでメモリ容量を増やす必要性はほとんどありません。
このような高度な作業をメインで行うのであれば、ゲーミングPCよりも各メーカーがクリエイターPCとして販売しているパソコンを選択する方がおすすめです。
ゲーミングPCの選択においては、実際の使用目的に合わせてメモリ容量を検討し、32GBを超える容量を必要とするかどうかをよく考えることが重要です。
2024年以降は、推奨スペックが32GBもあるゲームが増えているため、64GBメモリが無駄になるという事は減ってきています!
ゲーミングPC購入後にメモリ増設する場合の注意点
ゲーミングPCは、メモリの増設が可能な設計になっているものが多いです。
メモリを追加することで、パフォーマンスの向上が期待できるため、今後発売するスペックの高いゲームを快適にプレイしたい場合におすすめです。
ここでは、メモリ増設時の注意点について解説します。
メモリスロットに空きがあるか確認する
メモリを増設しようと考えている場合、ゲーミングPC購入時には増設の可否を事前に確認することが重要です。
全てのゲーミングPCがメモリ増設に対応しているわけではなく、中には増設用スロットを持たないモデルも存在します。
増設用メモリを先に購入してしまい、後で対応していないことが判明すると、余計な出費となり、メモリが無駄になるリスクがあります。
購入前には、メモリスロットの有無や空きスロット数、PCがサポートする最大メモリ容量など、増設に関する詳細をしっかりと確認しましょう。
接続スロットが4つあっても、2枚までに抑えることでトラブルが減るとも言われています!
モジュール規格を確認する
メモリを選ぶ際には、モジュール規格を必ずチェックしましょう。
モジュール規格は、メモリの動作周波数やデータ転送速度などを示し、規格が同じものを選ぶことで、システムのパフォーマンスを最適化できます。
たとえば、「PC4-19200」の規格を持つメモリは、19,200MB/sの転送速度を有しています。
「PC4-17000」と「PC4-19200」のメモリが混在している場合、PC4-19200の転送速度が19,200MB/sだとしても、システムはPC4-17000の転送速度である17,000MB/sに制限されます。
そのため、速度の違いによるパフォーマンスの低下を避けるためにも、統一したモジュール規格のメモリを選択することがおすすめです。
メモリ毎にメーカーが違うのもトラブルの元となりやすいので、メーカーも出来るだけ統一しましょう!
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