モニターとゲームの関係とは?FPSなどでとても重要なディスプレイの選び方をわかりやすく解説!

パソコンからのデータを我々に伝えてくれる主要装置、モニター。

モニターはパソコンを扱う上で実は非常に重要な装置でもあります。特にゲームプレイでは勝敗を左右してしまう場合も……。今ではゲーミングモニターというカテゴリで、ゲームをすることに特化したモニターも各社から発売されています。

ところが、モニターのカタログを見てみても、意外とスペックの細かいところがわかりにくかったりします。

そんなモニターを失敗しないで購入できる選び方を、少し詳しく解説してみたいと思います!

モニター選びはパソコンで最重要項目の一つ!ゲームの勝敗すら左右することも?

モニター、またはディスプレイと呼ばれるパソコンの画面部分。ゲームをしている人の多くは重要性を知っている場合が多いのですが、意外と一般的には軽視されてしまう場合もあるパーツです。

しかし、実際にはパソコン作業のほとんどの場面でものすごく重要な意味を持っています。

人間の情報はそのおよそ80%が視覚からの情報と言われています。ゲームをはじめとしてインターネット、動画鑑賞、オフィス作業などなど、パソコンを使った作業のほとんどはモニターからの情報を介して行われていますので、圧倒的な重要性を持っていることはそのことからも想像できると思います。

モニターの画質や設定によって、目の疲れやすさが変わってきます。1日10分20分という程度ならそれほど気にしなくてもいいかもしれませんが、仕事やゲームなどで何時間も、しかも画面を凝視するような作業が続くのであれば、この眼への影響の差も長期間ではものすごい差が出てきてしまいます。

さらにより高度な使い方として、アクション系のゲームなどFPSや対戦格闘技などではモニターの表示速度が勝敗を左右しますし、グラフィックデザインなどの作業では完成品のクオリティーに影響を与えることもあります。

これらの事柄を考えても、現在いかにモニターが重要なものかわかるかと思います。

最適なモニター選びのための基礎知識!スペックの用語解説

そんな重要なモニターの選び方を失敗しないようにするために、カタログにあるスペックをある程度理解している必要があると思います。

モニターのスペックの基本的な意味を、ゲームをすることを基準にして各項目にまとめてみました。

モニターの大きさ、インチの見方

モニター、またはディスプレイのサイズはインチで表現されます。1インチは2.54cmですね。

ではこのインチはどこの長さなのかということですが、画面の縦横ではなく、画面の対角線のサイズを表しています。

ですので、このインチのサイズが倍になると、表示面積は4倍となります。板チョコで考えてもらうとわかりやすいかもしれないですね。対角線の距離が二倍になると縦横でチョコが合計4個分になると思います。

例えば21インチが42インチになると、縦横のサイズが2倍、画面面積4枚分というような計算になります。

ドット・ピクセル(画素)とは?

モニターのスペックを表す単位に「ドット」と「ピクセル(画素)」があります。

モニターは基本的に細かい光の点が集まって映像を作っていますが、その点の単位をドットやピクセルと表現します。

ドットとピクセルの違いは、ドットが光の点滅できる点の単位。ピクセルは光だけではなく色の切り替えもできる点の単位、ということになります。

様々な電子機器で、ドットとピクセルはほぼイコールで使われる場合が多いですが、モニターに関してはシステムによってイコールにならない場合があります。モニターの解像度を表す際には基本的にピクセルでは無くドットが採用されています。

解像度とは?

モニターの解像度は、パネルの表示面の縦横にドットがどれだけ並べられるかという数字です。光の点の密度が高いほど精細な画像になり、低いほど荒い画像ということになります。

カタログなどでは
・1,920×1,080
・2,560×1,440
などと表示されています。

この解像度は、パネルサイズとも関係しています。

同じパネルサイズであれば、解像度が高いほどより精細で、より広い範囲が表示できるということになります。

逆に同じ解像度でパネルサイズに違いがある場合、パネルサイズが大きいほうがドットの密度が荒く、小さい方が密度の高い精細な画像ということになります。(表示できる範囲は同じです)

解像度の表現の際に、規格名を使用することがあります。
一例を上げると以下のようなものになります。

  • VGA(640×480)
  • XGA(1024×768)
  • フルHD(1920×1080)
  • WQHD (2560×1440)
  • 4K(3840×2160)
  • 8K(7680×4320)

これはほんのごく一部で、他にも様々な名称があります。カタログなどにフルHDと書かれていたら、そのパネルは1920×1080の解像度だということを表現しているわけですね。

さらにテレビなどではこの縦横のドット数を掛けた数字を総画素数としてカタログに書く場合もあります。フルHDなら200万画素、8Kなら3300万画素、などです。

この規格名や総画素数は、メーカーとしてはかっこいい表現とかなんとなくすごそうな数字みたいな感覚で使っている場合も多いように感じますが、こういう複雑な表現は解像度の表示をわかりにくくしていますね。

モニターの色域・色の再現性とは?

モニターの性能には、色をどれだけ正確に表現できるかという指標もあります。規格としてはsRGB、Adobe RGB、NTSCの主に3つが使用されています。

ゲーム視点で考えた場合には色の再現性はそれほど重要ではありません。勝敗などにはそれほど影響はないですから、極端に言えば好みの見やすい配色でも構わないとも言えます。

なるべく作り手のゲーム表現を最大限に受け取りたい場合にはなるべく再現性を高くしたほうがいいかなという数字です。

ただし、もし将来ゲーム業界やグラフィック系の仕事をする可能性を考えている人は、ここはこだわっておいたほうがいい部分かもしれません。個人的にグラフィックの仕事をした経験では、色再現性の低い安物パネルでかなり痛い目を見ましたので、なるべく早い段階から色のいいパネルのモニターを使っておくことをおすすめいたします。

モニターの応答速度とは?

ゲームをする上で特に重要な数字の一つが応答速度になります。応答速度はms(ミリセコンド・ミリ秒)の単位で表され、1msは1000分の1秒です。

もし応答速度が12msと書かれていた場合、何が12msなのかというと、色の切り替わりに必要な時間を表しています。

基本的には「黒→白→黒」という最大から最小の色の切り替わりの速度を応答速度と表現していますが、最近のゲームなどの使用用途では必ずしも白黒の切り替えが実際の性能を表していないということから、ゲーミングモニターではG to G(G2G・Gray to Gray)という指標が採用されている場合も多くなってきました。

Gray to Gray、つまり白黒切り替えという現実的ではない指標から、中間色から中間色という実態に沿った色の切り替えの応答速度を数値として表示しています。ただし、応答速度に比べてG to Gは規格がしっかりしていないごまかしがしやすい指標のため、こちらだけを信じると少し危ないですから、両方の数字をしっかり比較したほうがいいでしょう。

応答速度の数字は動きのある映像を表示する時に大きく関係しており、この速度が早ければ早いほどにじみや残像のない動画を表示することができます。逆に応答速度が遅いほどぶれたり滲んだりした映像になります。

シューティング・アクション・FPSなど多くのゲームが、千分の1秒単位という人間の反射神経の限界との戦いでもあるわけですが、表示速度が遅かったり画像が滲んで見えてしまうとすると、自分の限界の手前で足を引っ張られてしまう場合もありえます。使用目的に合わせてしっかり意識しておきたい数字だと言えます。

リフレッシュレートとは?

ゲーミングモニターで、応答速度と同じく重要な数字がリフレッシュレートになります。単位はHz(ヘルツ)です。

基本的にモニターに表示される動画というのは、パラパラ漫画のように静止画を連続して切り替えて表示することで動いている映像のように見せています。この切り替えの枚数が多ければ多いほどなめらかな画像になるわけですが、応答速度はパネルのドット一つ単位の点滅性能に対して、リフレッシュレートは画面全体の切替速度を表しています。

60Hzであれば1秒間に60回画面を切替可能ということになり、最高秒間60コマのパラパラ漫画を表示できるというようなイメージになります。

応答速度と同じく、画面の滑らかさや残像感、にじみやチラツキに大きな影響を与える数字です。一般的なモニターの性能は60Hz程度ですが、ゲーミングモニターは120・144・240Hzなどという高い数字になっています。

リフレッシュレートはモニターの書き換え性能を表していますが、パソコンの出力性能はフレームレート(fps)で表示されているので、この2つが対応した数字ということになります。

もしパソコンに高性能グラフィックを搭載し、ゲームも高いフレームレートに対応したソフトだとしても、モニターのリフレッシュレートが足りなければそれを表示することができませんので、可能な限り余裕のある製品を選びたいところです。

関連記事:フレームレートとは何か?以外に見落としがちなゲームやFPSに重要な要素を解説!

パネルによるモニターの違い

次に、液晶のパネルの違いつにいてですが、現在ほとんどのモニターはパネルに液晶が使われています。

その液晶パネルはTN・VA・IPSの大きく三種類が流通しています。それぞれの特徴を簡単にまとめるとこのようになります。

パネル価格が比較的安く、応答速度もリフレッシュレートも高くできるため、現在ゲーミングモニターで最強はTNパネルです。ほとんどのゲーミングモニターはTNパネルが採用されています。

しかし、TNパネルは視野角や発色に難があり、ゲーム以外のほとんどの用途で不利になるという、かなり尖った性能と言えるでしょう。

VAは液晶パネルの大きな弱点である黒の表現が優秀なため、映像鑑賞に向いているとされていますが、それ以外のスペックを考えると、これもまた微妙にバランスが悪いパネルと言えます。

IPSは現時点では性能のバランスは非常に高いパネルで液晶モニターの主流になっています。しかし、ゲームに必要とされる応答速度やリフレッシュレートは上げにくく、その部分の性能が高いモデルは非常に値段が高くなってしまいます。IPS採用のゲーミングモニターがハイエンドの高額のものばかりになってしまっているのはそのためです。

動きにこだわったゲームに特化させる場合、コストパフォーマンスや性能で考えると現状ほぼTNパネル一択ということになりますが、ゲームでも動きがそれほど重視されないものや、ゲーム以外の用途もバランス良くと考えた場合には、IPSパネルから選んだほうがいい場合もあるかと思います。

光沢液晶(グレア)とノングレア液晶の違いは?

液晶パネルには、表面加工の違いで光沢液晶(グレア)とノングレア液晶の2つの種類があります。表面を光沢が出るようにしているものがグレア、その反対に反射をしないように光沢がないように加工しているものがノングレアです。

液晶パネルはもともと黒の表現やコントラストが苦手なのですが、グレア加工されているものはここが有利になり、映画や写真などはとてもきれいに見えるようになります。ただし、光沢加工する分画面が反射してしまうのでやや見づらくなる場合があり、集中力が必要な作業などでは不利に働きます。

見た目優先で華やかに見せたいメーカーパソコンはグレアを採用する場合が多いですが、オフィス用途など見た目よりも作業を優先するような目的ではノングレアが採用されています。

ゲーミングモニターに関しては、集中力が重要になるため、上位のモニターではノングレアを採用しているケースが多くなっています。

光沢を控えめに加工したハーフグレアという製品も一部にはあります。

液晶と有機ELの違いは?

最近少しずつ数の増えてきた有機ELパネルの製品ですが、発色や視野角など液晶の弱点の多くをカバーした上位互換の未来型パネルとして期待されています。

さらにゲームでも重要な応答速度も液晶よりも格段に早くすることができます。対してリフレッシュレートに関してはまだ低い製品ばかりのようなので、この点が改善されてくればゲーミングモニターのシェアもガラリと変わる可能性があるとは思います。

現時点では液晶よりもかなり高額で、かつ寿命も短いとされており、いまだゲーミングモニターとして使える製品が登場していません。少なくともまだ数年は液晶が主流になることは間違いないでしょう。

デュアルディスプレイと大画面はどちらがいい?

手軽に作業環境を向上させる方法として、デュアルディスプレイにするという方法があります。海外のデータではマルチモニターにすることで42%作業効率が上がるというデータもあります。(参考データアドレス:https://www.steelcase.com/research/articles/how-multiple-monitors-affect-productivity-and-wellbeing/

ゲームの場合は一つの画面を集中して見るようなスタイルになるので、なるべく視線移動は避けたいところですが、チャットや配信などのゲーム以外の環境をサブディスプレイに表示させるのはかなり多くの人が採用している方法です。

同じようなイメージを大型で高解像度のモニター1枚で、作業領域を分けて表示することで実現している人もいますが、コストはデュアルディスプレイの方が安く済む場合が多くなります。

2枚めのディスプレイは安いものにするなら1万円程度でもいろいろな選択肢がありますから、この価格で42%作業効率が上がるのだとしたら、かなりすごいコストパフォーマンスと言えるでしょう。

最終的にはプレイスタイルなど好みの違いになってきますが、快適な環境構築の選択肢として、どちらの方向性がいいのかを考えておいてもいいかもしれません。

失敗の少ないモニターの選び方とは?

モニターのスペックにはかなり多くの要素があることがおわかりいただけると思います。性能は高ければ高いものほど価格が高くなっていくわけですが、現実には予算の問題がありますので、ほしいスペックを全てというわけにはなかなかいきません。

失敗しないモニター選びのためには、それぞれの性能から必要なものの優先順位を付けていき、最低ラインを見極める必要があります。

例えばリフレッシュレート120Hzまでのモニターを買った場合に、あとから144Hzで動かしたいとなれば、もう買い換えるしか無くなってしまうわけです。

パソコンやソフトなら組み換えや入れ替えで済む場合もありますが、モニターに関してはそうは行きません。

サイズ、解像度、応答速度、リフレッシュレート、発色、パネルの種類など、かなり複雑ではありますが、しっかり見極めて選びたいところです。

モニターは長持ちするパーツなのでお金をかけても損は少ない

モニターはパソコンやゲームをする上でものすごく重要なパーツです。

目から入る情報は人間にとって極めて重要で、ゲームや作業で向き合っている時間のほぼ全てモニターが関係しています。視力にも関わりっていますし、作業効率にも大きな関係があります。

特にゲームなどでは勝敗を左右するほどの影響力もあります。例えばプロゲーマーは1msを争う世界でしのぎを削っていますが、モニター性能だけでその差がでてしまうことさえあるわけです。

そしてモニターは、一度買うとかなり長持ちします。

パソコン本体やソフトなどは結構な頻度で買い替えますが、モニターは不運な故障さえしなければ場合によって10年くらいは普通に使えてしまうパーツです。パソコン全体のほかの部分と比べて、1年単位のコストで考えると実は結構安くなりますし、その重要度から考えるといいモニターを買っても損はしないと言えるかと思います。

どうしてもパソコン構成の全体の予算で考えると、CPUやGPUの方に意識が向かってしまいがちですが、場合によってはモニターのグレードを上げたほうが長い目で見た時に有利になることもあります。

目的に合わせたスペックを見極め、モニターも含めた最適なバランスの選択ができればベストですね。

ABOUTこの記事をかいた人

某有名PCショップのBTO企画担当や販売員、SEや保守業務などPC関連の色々な業種を経験。現在は在宅にてライターやブログ運営、ゲームデザイン業務などを行う日々。仕事はインドアだが趣味は意外とアウトドアが多い。スノーボード1級所持。